J.Yokota Rod Maker | 横田ロッドブログ

J.Yokota Rod Maker(横田ロッド)です。ホームページはyokotarod.com。ウェブリブログから引っ越してきました。 本職のバンブーロッド製作はもちろん、 犀川、山岳渓流、海、北海道などの釣り 山菜、きのこ、温泉、焼酎・・・・・ などなど、できるだけ"マメ"に書き連ねていきたいと思います。 よろしくお願いします。

カテゴリ: 工房

今日は2011年度「バンブーロッド・メイキング・スクール」の4日目でした。
本日の作業は「ブランクの接着」→「ウッドスペーサー作り」です。

仕上げ削りされた竹片をテープで仮ドメします
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一角のテープをカッターで切り、「アジの開き(ホッケでも良い)」状態にします
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「開き」に接着剤を塗り、バインディングします
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板の上で転がし、細かい曲がりをとり、ネジレを直します
ちなみにコレはメバリングロッドです
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長野は寒いので、温室でぶらさげて乾燥させます
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以上でブランクの接着終了です。

接着剤はたいていの物が寒さに弱いです。
ヨコタロッドでは、この20年間
総生産本数1450本の中で、
冬期の接着剤の不完全硬化で失敗したものが6本あります。

バンブーロッドは竹片の束が接着された後、
「曲がってナンボ」という仕事をします。
でかい魚がかかれば「U」の字になっても、その引きに耐えます。

過酷な仕事だと思いませんか?

ですから接着剤も硬すぎたり、やわらかすぎたり、硬化後にあまり収縮したり、・・etc
はダメで、選ぶのがすごく難しいんです。
要するに剥がれたらダメなんです。

作業効率は非常に悪いのですが、
今使っている接着剤は寒さにとても強く、不完全硬化は考えられません。
でも6本の失敗が忘れられず、
「温室」を使って20°cを切らないようにしているわけです。

フ~・・・「温室」を使っているワケを書こうとして、
すごく話が長くなっちゃったので
ウッドスペーサー作りは明後日UPします。

本日夕方から「福竿」の製作開始です。




まずは竹の選定。

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現在ウチには1988年から2007年まで、4世代、約200本のトンキンケーンがあります。


今回は2003年仕入れの竹にしました。



ちょうどここで「山のファーブル君」のオヤジが来ました。


ちょっと話し込んじゃったため、「節合わせ」の写真を撮り忘れました。



切りそろえられたトンキンケーン

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今回の節合わせは「3スタックド」です。よ~く見ると節がそろってるでしょ!



スパイラルと違って、3スタックドの場合、


ヨコタロッドでは通常複数の竹を組み合わせます。


ですから竹選びにはけっこう時間が掛かります。



複数の竹を使うのは、1本の竹から3スタックをやろうとすると、


6角ロッドの場合,


「3の倍数あるいは6の倍数」で割れなかった分は


その時に使えない。(歩留まりが悪い)


と、できるだけ多くの竹を混ぜたほうが、アクションにバラつきが出ない。


と考えるからです。



さて、明日30日は夕方お客様が遠くからいらっしゃいます。


それまでに「竹割」→「曲げ伸ばし」   


頑張るぞ!!!



2011「福竿」詳細は→http://yokota-rod.com/


バンブーロッド・メイキング・スクールで、
今はやりのメバリング用のロッドを作ろうということになりました。

作業工程はフライロッドとなんら変りはありません。
まずは竹割りから
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曲げ伸ばしをして、節落とし
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荒削り
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大荒削り済みの竹
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上下2本はカーボンのメバリングロッド。中3本は、上から
 途中でやめてしまった5'6"
犀川支流でラパラ4gミノー用
 エギングロッド 6'3"3寸ぐらいまで用
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みなさんご存知ないでしょうが、ヨコタロッドではバンブー・ルアーロッドも作るんですよ。
やはりトラウトロッドがほとんどです。
めったにオーダーがないので、たま~にしか作りませんが・・・

”メバリングロッド”  
はやりのカーボンロッドは無茶な、竹には気の毒な「超ティップだけヘロヘロアクション」です。

・0.5gのルアーなんて本当に飛ぶのか?
・このバットでテトラの上からやって、魚をぶち抜けるのか?
・フェルールは?

などなど色々考えちゃいますが、
なんか楽しいんだな~~~コレが!
とにかく、私にとって、久しぶりの”新しい釣り”用ロッド制作にワクワクしています!!!!!

”グリップにうるさいお客さん”がやってきました。


まずはコルク選定。
もちろんスペシャルグレード。使う「順番」を決めて・・・
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あたしの横で厳しくチェック!
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一応、ノギスで測って
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握り具合はこんなもんかな?
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つないで振って、納得!
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こういう形になりました。
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ロッドのアクションにはうるさくないけれど、
グリップには人一倍うるさい「市」さんでした。

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